サンリバー小川屋東金家徳店での刃物とぎが終了しました

ストーリー

海風と温かい交流、東金での2日間【千葉県東金市】

皆様こんにちは!女研ぎ師のKeyです。
今回は、千葉県東金市にあるサンリバー小川屋東金家徳店にお邪魔させていただいた2日間をご報告します。

催事の前日は君津での大盛況を片付けてからの大移動。内房から外房へ山を越える道のりは、想像以上に大変でした。

東金に到着した頃にはお店も閉店していて、暗闇の中での設置作業。
天気予報では午前中に雨が降りそうだったので、雨対策までしっかり行っておきました。

初日の朝、現地に到着すると天気はなんとか持ちそうだったので一安心。
念のため、中古販売は行いませんでした。

この日は焼き鳥屋さんも出店されていて、駐車場は私たちと焼き鳥屋さん、そしていつもの大判焼き屋さんで賑わっていました。

この焼き鳥屋さんが本当に真面目で几帳面。
とても感じの良いおじさんなんです。
私たちも毎朝早いのですが、焼き鳥屋さんは私たちよりも早く来て、設置と機材等の掃除を丁寧にされていました。

初対面の私たちにも、途中で焼き鳥の差し入れをくださったり、仕事の合間に色々な話をしに来てくれたりと、とても気さくに接してくださいました。
おかげでお腹も心もとても充実した一日となりました。

何かお礼ができないかと尋ねたら、掃除で使っているスクレーパーがだいぶ丸まってしまったので研いでほしいとのこと。

喜んで研がせていただくと、早速お掃除している音が聞こえてきて、その几帳面さに感心しました。

この日は夕方帰る時にも焼き鳥をちゃんとお金を出して買わせていただき、昼、おやつ、夜と、焼き鳥三昧の贅沢な一日となりました。

お客様は暇にならない程度にパラパラと来てくださり、君津での大忙しの後だったので、ちょうど良い感じでした。

2日目は焼き鳥屋さんもいなくなり、だいぶ静かな一日。
ここで連日の疲れを少し挽回できた気がします。
海沿いだからか、人々も穏やかな雰囲気の方が多い印象でした。

今回もリピーターのお客様が多く「待ってたよー!」という嬉しいお声もよく聞きました。

勿論初めて研ぎに出す方もいらっしゃいました。

中でも印象的だったのは、バスに乗って初めてこの場所まで来てくださったおばあちゃん。
「研いでくれるところなかなか無くて困っていたけど、チラシが入っていたから、初めての場所で分からなかったけど、チラシを頼りに朝開店に間に合うバスに乗ってきた」とお話ししてくださいました

そのお帰りのバスが2時間も先しかなく、頑張ってなんとか歩いて帰るとおっしゃっていたんです。
そこまでして来てくださったので、喜んでいただけるような仕事ができていたら嬉しいなと、心から願っています。

他には、初日にまだ研いだこともないピカピカの包丁を1本だけ、研ぎ出してくださったお母さんです。

研ぐとこんなに切れるようになることに驚き、翌日には「おかわり!」とばかりに別の包丁を2本持ってきてくださり、終始絶賛してくださいました。

「自分の料理の腕が悪いんじゃなくて、包丁だったんだ!料理は面倒であまり好きじゃなかったけど、こんなに切れるとやる気になる!」と、とても喜んでくださいました。

お客様に「やる気が出た!」と言っていただけると、私たちも本当に研ぎ甲斐を感じることができます。

そんな中、ちょっと苦労した裁ちばさみをお持ちになったお客様がいらっしゃいました。
「海沿いだから放っておいたら錆び錆びになっちゃって…」と、少し恥ずかしそうに「もし布が切れるくらいに復活できたら嬉しい」とおっしゃっていました。

しかしどんなに研いでも刃先に錆び穴が残ってしまい、ノコギリのようにギザギザの刃先になってしまい、スパッと切れる様に戻すことができませんでした。

そこで噛み合わせを叩いて調整したり、様々な角度から合わせて調整しましたが、どうしても寄せて切ればなんとか切れるが、ジョリジョリとした感じが残り、イマイチ。布をスパッと切るにはコツと忍耐が必要な状態となってしまいました。

最終的には紙を切るくらいなら問題ないことをお伝えし、紙切り用として使っていただくことになりました。

海沿いの錆は、本当に深部まで侵食していってしまいますね…

今回も、サンリバー小川屋東金家徳店の皆様、そしてご来店くださったたくさんのお客様、本当にありがとうございました!

さて、明日からは

📅 開催日:5/24(土)〜25(日)
⏰ 時間:9:10~17:00 (25日は16:00受付終了)
📍 場所 : サンリバー小川屋多古店

お近くの方、お気軽にお越しください。皆さまのお越しお待ちしております。

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